不格好経営 チームDeNAの挑戦

DeNAと聞いて思い浮かぶのは横浜ベイスターズだ。DeNAのサービスは使ったことがないため知らなかった。モバゲーやモバオク、ビッターズ(オークションサイト)、怪盗ロワイヤルがDeNAのサービス。他にも、無料通話アプリcomm、結婚式場口コミサイト「みんなのウェディング」を手掛けている。

南場さんは津田塾大学を出た後にマッキンゼーに就職。マッキンゼーでは多忙すぎて睡眠時間が2-3時間程度だった。その後マッキンゼーを退社しDeNAを立ち上げ。2012年度売上高は2000億円を超えている。

印象に残ったのは彼女がマッキンゼーで最初から活躍していたわけではなかったことだ。それどころかお客さんとの飲み会でバタンと倒れて、この仕事が向いていないと確信し転職を決意した。転職しようとしていた矢先に上司からプロジェクトに誘われ、最後だと思い参加したプロジェクトが大成功した。この経験から現状活躍していない社員であっても、場所によっては生き生きと活躍できると信じている。

年収査定サービスを受けたときの話も面白い。会社が黒字化したことで柴犬を飼い始めると共に年収査定サービスを受けたところ750万だったらしい。社長とは思えない額に驚きだ。

重要な決定事項は決定の場でいきなり提示されるわけではない。事前に頭出しとして報告を受ける。意思決定のポイントについて、事前に大まかにすり合わせをしておくことで遅延のない意思決定を実現してきた。

DeNAでは管理職とメンバーの上下はない。管理職はメンバーをまとめ上げ、1メンバーはエキスパートとして腕を振るう。管理職とメンバーは入れ替わることもしばしばあるそうだ。いずれにせよ上下関係はなく、独立した人間として尊敬しあっている。上下関係がなくフラットなのは素晴らしいと思う。

南場さんは途中で社長を退任している。社長として後を継いだのが守安さんだ。彼は「任せる勇気」がとても強い。そのため、どの部門の社員でも自分がオーナーである意識をもっているという。

この本を読むとDeNAという会社の内部の様子がよく分かる。ビジネス本かと思ったが、難しい言葉は使われておらず、経営者でなくても誰でも読めるように工夫されている。

南場さんの生い立ちから、会社の創業~ビジネスの成功まで挑戦する姿が噛み砕いて書かれていてとても面白い。途中でちょいちぃいお笑い要素を盛り込んである点も読み手にとっては嬉しい。サラリーマンやこれから就活を行う人にお勧めの1冊。