「今日、ホームレスになった 15人のサラリーマン転落人生」

勝間和代氏の本の中で紹介されていたのでアマゾンで購入。軽い気持ちで読んでみたが、読み終わった後には重い気持ちになっていた。人生そんなに甘くない、苦しい人生を歩んでいる人たちは山ほどいる、そう思った。ホームレスになるのは、学歴のない人だけでなく、ホワイトカラーやビジネスエリートも例外ではない。バブル景気の波に乗って多大な借金をしてしまった人は、バブル後に痛い目を見る。会社が倒産し、買った土地やビルの価値は暴落。借金が返せなくなった人はそのままホームレスへ真っ逆様。

この本を読んで思うのは、自分の支払い能力以上にものを買ってはいけないと言うこと。平成元年付近のバブル期に土地やマンション、ビルを購入した人たちは、その後経済が悪化し会社をクビになり資産の価値が低下し大損している。家やマンションの購入がホームレス転落の1つの原因となっているのだ。注目すべきは、会社をクビになった人が平社員だけではないと言うこと。副部長、次長、課長、マネージャなどの管理職のレベルの人たちも指定解雇の憂き目に遭っている。投資銀行、証券会社、総合商社、大手鉄鋼メーカーなど、ビジネス界のエリートが集う会社のサラリーマンが転落している点も面白い。

この本を読んでいるとバブルの影響の大きさに驚く。バブルの時就活生だった学生は、買い手市場のため、就活で苦労しなかったようだ。3流私立大学を出ていても都市銀行に入社できた。年に3回の社員旅行ではハワイやオーストラリアなどの海外に行って豪遊した。米国の投資銀行で働いていた社員のボーナスは500万、年収は2000万円だった(バブルが弾けるとこの社員は、ノルマを達成できなくなり首になるのだが)。

バブルなどの景気が良い時には、銀行がお金を貸してくれるので個人の消費は増え、株価も上昇する。個人の消費が増えると、市場にお金が回るので建築、旅行代理店、不動産会社などは利益が出る。株価が上昇すれば、取引が活発になり証券会社も同様に利益が出る。景気が良いと、それだけ個人のお財布のお金が増える。だからと言って、ビルや土地などのローンや借金をしなければ買えない身の丈に合わない消費に回すのではなく、景気の反転に備えて貯金するのが良いのではないだろうか。人間万事塞翁が馬である。人生は何が起きるのか分からないので安易に喜んだり、悲しんだりしてはいけない。