Googleが先日発表したプライバシサンドボックスに関する記事を翻訳しまとめてみました。
要約
Googleのプライバシサンドボックスは、ユーザの行動を追跡する広告業界のニーズと人々のプライバシ保護、両方を満たすための提案だ。
どのようにしてユーザの個人情報を知りすぎることなく、ターゲット広告を提供するのか。
クロームのエンジニアディレクターは、「データを特定することなく、似たような人のグループに広告を配信する方法を探している。」とブログで言っている。
Googleは、現在の広告モデルを保護することに関心をもっている。グーグルの主なビジネスは、クローム上でユーザの活動を分類しターゲティング広告を提供することである。ウェブ履歴を見れば、グーグルはあなたの興味や、Google 検索やYouTube上であなたが見たものを元にパーソナライズされた広告を打ち出せる。裏では、マーケターが広告をクリックしたかを判別できる。
3rdパーティのウェブサイトや広告ネットワークは、クッキーを使ってあなたの行動を追跡しカスタマイズされた広告を提供する。この技術はブラウジング履歴も追跡できるため、ユーザの監視と同じであると批判されている。FirefoxやSafariはウェブトラッカーや3rdパーティ製のクッキーをブロックしている。
クッキーをブロックした場合、ウェブ業界はユーザが脱退することのできない不透明なウェブトラッキング技術フィンガープリントを使わざるを得なくなる。フィンガープリントは、ウェブサイトを訪れたか追跡するために、ブラウザのバージョンや設定情報のPCの情報を集めるトラッキング技術である。
クッキーと異なり、ユーザはフィンガープリントを削除できず収集方法をコントロールできない。クッキーをブロックした場合、ウェブサイトの所有者はターゲット広告を使った収益化ができなくなる。最近の研究ではクッキーを除去し広告の関連性を低くすると、ウェブサイトのオーナーの収益が平均52%減少すると言われている。
Googleはフィンガープリントをブロックし、今日のオンライン広告モデルを廃止する予定だ。彼らは個人が特定される情報を排除する。
プライバシサンドボックスでは、似たようなブラウジング履歴のグループに広告を配信する。例えば、あなたがビヨンセやセーターのベストが好きなグループの一員であることは、グループが何千人になるまで明らかにならない。
個人を特定せずに、広告のクリック率や不正行為の検知もできる。しかし、グーグルは全くトラッキングされないようにするにはどうしたらよいかを明らかにしていない。ユーザは、クロームのプライバシ設定をいじり、3rdパーティのクッキーをブロックし、Googleアカウント上のウェブ活動の履歴を削除する必要がある。
プライバシサンドボックスは早期段階で、テック産業からのフィードバックやサポートを求めている。
感想
個人ではなく、ブラウジング履歴から作成したグループに対して広告を打つようにする仕組みがプライバシサンドボックスです。
グループ化することで、個人を特定できないようしているようです。
GDPRで罰金をくらった時からグーグルはプライバシに対して重きを置いているようですね。
フィンガープリントというよく分からない言葉が出てきますが、クッキーよりも使い勝手が悪いとしてグーグルは使わない方向です。
クッキーを使わないと広告費で稼げないので、グーグルとしては引き続き使っていく予定みたいですね。
結論としては、クッキーは引き続き使っていくけど個人を特定できる情報はプライバシサンドボックスでグループ化していくよ!ってことでしょうか。
セブンペイやドコモのd払いの不正利用がニュースになっていましたが、セキュリティやプライバシ問題は最近のホットトピックですね。
英単語
Googleの目標は、クロームにある興味
Stamp out、踏み消す、退治する
Catalog, 分類する
Map out, 精密に立てる、考えて決める
Tantamount, 同等で
Opt-out, 手を引く、脱退する
Scuttle, やめる
Tinker with, 利用するために研究する、いじくり回す