ニュースの”なぜ?”は日本史に学べ、読んでみた

ニュースの”なぜ?”は日本史に学べ、伊藤賀一、SB新書、2018年11月発行。

日本人が知らない76の質問に対して日本史をベースに答える形式の本。私のような日本史に詳しくない人でも読み進めることができて面白かった。

なぜ薩摩藩は幕府を倒せたのか?当時の幕府は鎖国政策を行い4つの口のみで外交を行った。そのうちの1つ薩摩口は薩摩藩が管理したことで影響力を持ち倒幕につながった。

日露戦争で日本はアメリカから大量の借金をするが、ポーツマス条約でロシアから賠償金を得ることができなかったため、戦後は不景気に陥る。その後第一次世界大戦が発生し、ヨーロッパ、アジア、アメリカに物資を輸出することで戦後景気が訪れた。同様に、朝鮮戦争やベトナム戦争のように対岸の火事が起きた時に日本の経済は良くなった。

リーマンショックで被害を被ったのは時の政権、自民党の麻生太郎。不景気に不満を持った国民は、麻生の代わりに民主党の鳩山由紀夫を選出した。同様に昭和恐慌が起きた後に、5.15事件で犬養毅首相が右翼団体に殺害された。

13世紀のモンゴル帝国の元寇に勝利した日本では、日本は神国であり負けるはずがない、という前向きな思想が広まった。この神国思想は1945年のポツダム宣言まで続いた。平安時代に流行っていた末法思想は「死後に極楽浄土に行く」という現実逃避気味で後ろ向きの思想。末法思想の代わりに普及したのが神国思想。

秀吉の朝鮮出兵はなぜ行われたのか。当時は封建社会で御恩と奉公の時代。秀吉は領地を大名に与えることで、大名の忠誠や支持を得ていた。ところが国内の領地が減ってきたので、大名に与える領地がなくなってきた。それゆえに海外の領地を追い求めるようになった。

なぜ日本は第一次世界大戦に参戦したのか。それは日本が漁夫の利を得ようとしたから。日本は参戦義務がなかったのにも関わらず日英同盟を口実に連合国側を支援した。ところが第一次世界大戦で、シベリア出兵や中国に21ヶ条の要求をしたことで、領土拡大に興味があることが列強各国に知れ渡り、日本の信用は無くなった。

なぜ格差は生まれるのか。資本主義や自由主義では、資産を増やし従業員を雇用することが認められている。その結果格差が広がることは当たり前である。一方で社会主義では、誰もが平等。働いても働かなくても賃金は同じ。北朝鮮、ラオス、キューバが社会主義国家。

夫婦別姓が進まないのは保守派が多数いるから。保守派・右翼は、問題の解決方法は過去にあると考える。革新派・左翼は、問題の解決方法は未来にあると考える。日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦と勝ち続けた歴史が保守派の考えを培ってきた。

武士は幕府・藩という中央・地方政府に雇われていたので今で言うところの公務員である。将軍に仕える旗本・御家人が国家公務員だとすると、大名に仕える藩士は地方公務員。1ヶ月働いて1ヶ月休んでおり、1年の半分は休んでいた。