コンビニ外国人

全体的に読みやすい本。日本の政策や移民の問題に素人でも、十分理解できる。言葉1つ1つの説明や定義がされているのでとても分かりやすい。ブックオフで100円で購入したが大変満足している。数多くの外国人にインタビューし、現地にも足を運んだ著者に拍手を送りたい。良書である。

今や日本で働く外国人の数は100万人。その多くが工場、コンビニ、農家で働いている。中国人、ネパール人、ベトナム人、ミャンマー人、韓国人などアジアの様々な国家から彼らはお金を求めてきている。日本語学校は法務省から留学ビザを発行する権利を与えられているため、留学生はまず日本語学校に入る。彼らは日本語学校で1年間勉強しそのあとに大学や専門学校に入る。日本語学校や大学の授業料を稼ぐために彼らはコンビニなどでバイトをしている。ちなみに大久保地区の40%は外国人、つまり5人に2人は外国人らしい。

では大学を卒業した留学生は就職して幸せになれるのだろうか。日本で就職できるのは3割で7割は母国に帰る。3割という数字は低すぎる。日本の就活は大変だが国レベルで支持する仕組みが必要だと思う。

日本語学校の数は現在600を超えているが、日本語学校の闇は深い。日本語学校の授業料は60−80万。日本語を教える教師の年収は非正規だと100万円、正規でも300万円だ。留学生の払っている高額な授業料はどこへ行ってしまっているのか。

日本語学校が人材派遣業化しているのも問題だ。留学生の通帳を管理し、法定上限の週28時間を超える労働を留学生にさせている経営者、新設する学校のために実質手取り0円で留学生を労働させた経営者が問題になった。

技能実習制度は、外国人が日本の技術を母国に持ち帰るために作られた制度。しかし、私には実態は足りない労働力を外国人で穴埋めしているようにしか見えない。工場やコンビニでの経験が母国で役に立つのか疑問である。

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