大人のための読書の全技術、斎藤孝、2016年8月12日発行、KADOKAWA
概要
- 読書は楽しむもの。もし本を読むのが面倒だったり苦しかったりするのであればそれは正しい読書のやり方を知らないだけ。
- 読書をしなければ絶対に良い仕事はできない。
- インターネットの情報では、活用できる生きた知識を身につけることはできない。本は自分が必要とする知識を自分のものにできるツール。本は情報が整理された状態で書かれている。
- 読書では、文字を追い頭の中で咀嚼して自分の中へ変換していくプロセスが求められる。読書では思考力が鍛えられる。
- 思考速度が速いと活字量が多くなり、説明が分かりやすくなる。言葉の意味の含有率を高めるには読書が最適。
- 読書をライフスタイルに組み込んでいくには、本棚は必需品である。
- 「ブッダのことばースッタニパータ」では、「他人に従属しない独立自由を目指して、サイの角のようにただ独り歩め」と書かれている。あれこれ言う他人のことなど気にせず、まっすぐ一人で歩けば良い。
- 一冊の本の情報を鵜呑みにすることは、非常に危険なこと。できるだけ多くの本を読み、様々な情報の中から、本当に正しいものを選び取る力をつけるべき。
- 必要部分をピックアップすることで速読力が上がる。
- 本をさばけば、5分で内容の要約が可能になる。タイトル、帯、カバー袖の文章に目を通す。その次に目次を見ることで全体の趣旨を理解する。その上で本の要点だと思った箇所を読む。
- できるだけ多くの情報を自分の中に流し込んで、自分がフィルターになって残ったものを自分のものにしていけば良い。
- 書き言葉で話せるようになること。そのためには本を読んだら要約しメモを書くこと。
感想
読書の上で大事なのが本の内容を咀嚼して自分の中に取り込むこと。
本の内容を理解して自分の言葉にすることで思考力が鍛えられる。
思考力を身につけると、活字力が増えて、説明が分かりやすくなる。
私もブログで本を要約して感想を書いていますが、要約を作ると言う作業はかなり脳を使っている感じがします。
なぜなら目の前の活字から、筆者が何を言いたいのかを汲み取り、それを自分の言葉で考え、アウトプットしなければならないからです。
本の要約は思考力の訓練になりそれが仕事にも活きてくるのであれば、読書をしないのはかなり損でしょう。
読書において自分がフィルターになる。
自分がフィルターになると言うことは、本の内容から自分にとって必要だと思ったことを抜き出して、自分のものにする、と言うことです。
1から全てを読むのではなく、必要だと思った内容をピックアップして読む。
この方法はとても大事だと思います。
本を読むと言う行為は、受動的なものではなく、能動的でないと楽しくないし長続きしないと私は思います。
つまり、自分にとって興味の薄い箇所、内容が難しくて理解できない箇所、についてはスキップして良いのです。
難しい内容を強要されたら誰だって読む気が失せてしまいます。
国語の授業なども教科書に沿って進めるのではなく、自分の好きな分野の本を読ませるようにした方が良いと思います。
この本の最後にはオススメの書籍50冊が紹介されています。
私も何冊か気になったのをピックアップし読んでみようと思いました。