台湾で暮らしてわかった律儀で勤勉な本当の日本

台湾で暮らしてわかった律儀で勤勉な「本当の日本」、光瀬憲子、実業之日本社、2015年7月発行。

私は台湾が好きで2回訪れたことがある。台湾では英語を駆使して何とかコミュニケーションをしようと思っていた。しかし、実際に行ってみると、英語より日本語が通じることに驚いた。なぜ日本語が通じるのだろう。この疑問を解消してくれたのがこの本だ。恥ずかしながらこの本を読むまでは台湾が日本の統治国であったことを知らなかった。この本では、台湾から見た日本について、多くの台湾人にインタビューをしている。台湾人は日本に統治されたのにも関わらず、親日で日本人を好きな人が多いそうだ。自分の足で居酒屋や日本人学校などを訪れ、自分の耳で現地人を取材して歩いた著者の努力と、新聞社に勤めていただけあって簡潔で分かりやすい文章。私にとってこの本は間違いなく良書である。

日清戦争に敗れた中国は台湾を日本に譲渡し、1895年から終戦の1945年の50年間、台湾は日本の統治下にあった。この50年間を「日本時代」と呼ぶ。台湾では90年代にハーリー族と言う言葉が流行った。ハーリー族は日本人を崇拝する人達を意味する。アジアの大国を築いた日本に強い憧れを抱いている。台湾は日本の統治下であったが、日本は鉄道を引きインフラを整え、学校を作って教育を充実させた。阿里山の高地で採れるコーヒーなどの農業も日本人が始めたと言う。このような日本人の活動に感謝する台湾人も多い。戦後、台湾は中国のものとなったため、日本語から中国語を学ぶ必要があった。2.28事件をきっかけにタバコを売っていた女性に暴行した中国の役人に反感を抱いた台湾人。だが中国の国民党は多くの台湾人を捕まえ殺した。この事件もあり、中国に支配される前の日本統治の時代を懐かしむ声も多いようだ。日本人という犬が来て次に来たのが中国人という豚だった、と言われている。日本統治の末期に日本人として太平洋戦争を経験し、戦後中国人から略奪や暴行を受けた30年間は苦しかったという。

台湾の先住民のために日本政府は学校を設立し「お国のために、天皇のために」と皇民化計画を行った。オランダや清の支配権力に対して先住民は強い反発を行っており、屈することはなかった。そのために政府は先住民を押さえつけるのではなく教育することにした。その結果、皇民化計画は成功し先住民は自ら戦争へ志願するようになった。

台湾には本省人と外省人がいる。本省人は第二次世界大戦前に中国大陸から移り住んだ人、外省人は第二次世界大戦後に中国大陸から移り住んだ人のことだ。親日である本省人と日本人に恨みを持っている外省人では同じ台湾人でも全く異なる。南京大虐殺があったため外省人は日本人を恨んでいる。

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のっくん

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