「1分間ピケティ 21世紀の資本論を理解する77の理論」、西村克己、SBクリエイティブ株式会社、2015年4月発行。
ピケティという経済学者が提唱している資本論をまとめた本。
- 資本所得とは、株式や債券、土地などから得られる不労所得のことである。
- 労働所得とは、働いて得られる賃金やボーナスのことである。
格差が広がる現代では、資本を持っている人の資本所得と労働者の労働所得で大きな差が生まれているという。
1部の金持ちが株などで大儲けしている一方、労働者の所得は頭打ちなのである。
「We are 99%」という看板を持った労働者がウォール・ストリートに押し寄せた事件があったが、それはまさに格差社会の問題を象徴している。
- 資本主義:貨幣が投下されその貨幣が働いてより大きなお金を運んでくる場合、この貨幣が「資本」と呼ばれる。
- 民主主義:労働者が技能に合わせて、平等に所得を得る権利を持つこと。
資本主義と民主主義はイコールではない。
〜主義という言葉が経済学者は好きなようだが平たく言うと、
投資家は株や土地の金融資産を持っているのでそのリターン(資本所得)だけで、労働者の年収を上回る。なので労働者がいくら技能を身につけて少しばかり給料が上がっても、到底追いつけない。よって、「技能に合わせて平等に所得を得る」状態になっていない。
と言うことだと思う。
民主主義では全員が労働者で技能によって平等に所得を得るべきだ。
しかし、現実は資本家は技能に関わらず資本所得を得ている。
それでは労働者が資本家や富裕層のような勝ち組に近くにはどうすれば良いのだろうか。
株や投資信託に投資を始める事である。給料の1部もしくは貯金、親からもらったお金などを投資する事で、不労所得を得ることができる。
日本は金融リテラシーが低いと言われている。お金の話をしていると意地汚いと思われる。
実際に資本所得と労働所得と言う言葉を理解している人は少ないだろう。
しかし、銀行にお金を預けていても微々たる利息しか増えないため、ピケティの言うように投資に回した方が良いと思う。
富裕層ほどのお金を投資できなくても、少しずつ積み立てれば大きな財産になるはず。
労働者も金融リテラシーを身につけ資本所得を得るのだ。