「自分メディア」はこう作る!を読んでみた

「自分メディア」はこう作る!、ちきりん著、を読んでみました。

まず著者なんですけど、大学卒業後、証券会社で働いていた方です。(証券会社で働いている時点でエリート)。そして、2005年にブログを始めて3年くらいは鳴かず飛ばずの状態だったのですが、2008年にはてなブックマークのおかげでバズり、200万PVを達成。

無名の会社員でいながらここまで人気ブログに育て上げたのはすごいですね。どんな記事(エントリ)を書いているのかと思って、本に書かれているエントリをいくつか読んでみたのですが、これまた面白い。社会派ブロガーって初めて聞いたのですが、いわゆる社会の時事ネタに関して面白、おかしくコメントしているブロガーってことなんだと思います。普段から社会の出来事に目を向けて自分なりの考えを持っていないとこの記事は書けないだろうって思います。

記事の書き方はシンプルで、自分の伝えたいメッセージを考えそれが決まったら、そこに統計情報などを調べて肉付けしていくスタイル。30分程度で書けるそうです。特に炎上したのが、弱者切り捨ての記事。大炎上してPV数が一気に膨らんだとか。

なぜ昔は男性の学歴と年収が低くても結婚できたのか、についての記事も面白い。昔は、女性が大学に入るのを忖度して、あえて低い偏差値の大学に入っていた。その結果、男性は自分より学歴の高い人ばかりになり、結婚相手として成立していた。しかし、現代では女性もバリバリ勉強して良い大学に入るので、自分より良い大学に行って高い年収をもらっている人が少ない。だから、学歴と年収が低い男性は現代では結婚できないと話している。

私の世代だと「女性が忖度して良い大学に行かない」っていう発想が無いので、この考え方には至らないのですが、昔はこういう考え方があったみたい。その考え方が正しいとすると、結婚率低下の原因は、女性の学歴の急激な向上のため、と結論づけることができる。

ここからは持論ですが、そもそも女性が自分より学歴・年収が高い男性を望むって時点で、結婚の可能性をかなり減らしている。大企業に入れる人なんて限られているこの時代に、高望みしている女性が多い。自分より低い年収の人でも、ハゲ・デブで無いからオッケー、みたいな考え方をした方が良い。女性の管理職を増やそうとしているこの時代なんだから、これからは女性の方がお金を稼ぐのは珍しく無いと思うよ。

学校に払うお金が教育投資とは言えない、と主張している記事も面白い。保育士になるのに5百万も払って元が取れるのかっていう疑問。著者は証券会社に正社員で入ったけど、500万も払うのは相当大変。学校なんてただのサービス業なんだから、支払った額に見合うサービスが得られるのか考えるべき。

まぁその通りですよね。費用対効果を考えると、元を取れない教育サービスっていっぱいあるよ。今流行りのプログラミングスクールやFランク大学とか。私が思う費用対効果が高い投資は、国立大の工学部だと思う。50万*4年と授業料も私立と比べて安く、大企業への就職率がとても高い。安価で質の良いサービスを受けられる。

著者の意見に賛成なのですが1つ気になるのは、著者は証券会社の後にアメリカの大学院に留学している。アメリカの大学院への留学は、数千万円かかるんじゃなかろうか。私のような凡人サラリーマンには無い選択肢。その後に外資系企業に転職できたのだから元は取れていると思う。てか、留学費用は会社持ちなのか自分持ちなのか、自分持ちだとしたら留学はペイする(得する)のか。その辺りの話も聞けると良いな。

グローバリゼーションに関する記事も面白い。グローバリゼーションとは、日本人社員を海外に赴任させることではなく、海外出身の人を社員として雇い育ていずれは海外拠点の責任者とすること。日本企業の現状は前者、欧米企業では後者のやり方を採用している。

言葉の問題があると思いますね。欧米企業であれば主言語は英語です。英語が使える国はたくさんあります。インドやフィリピン出身の人を雇っても問題なく仕事ができる。しかし、日本は所詮ガラパゴス国で、大企業に入るエリートでも英語が話せる人なんてほとんどいません。その結果、外国人を採用しても、コミュニーションに齟齬が生じてうまく意思疎通ができません。であれば最初から日本人を海外に送り込んで連絡させた方が良い。グローバリゼーションって本当の意味だと著者の言う通りで、確かに日本企業がそうなるにはまだまだ道のりは遠いかな。

おわり。