「しょぼい喫茶店の本」読んでみた

「しょぼい喫茶店の本」、池田達也、読んでみました。

概要

就活が嫌で嫌で仕方がなかった学生が喫茶店を開くまでの実体験である。アルバイトをしても続かず、カナダに留学しても途中で帰ってきてしまうなどの経験をした著者。大学4年生になると就活を始めるが、内定を得ることができずに家に引きこもるようになる。

そんな時にTwitterで見つけたのが、えらい店長のしょぼい起業で生きていく方法。リサイクルショップやバーを経営しつつその場所に住む方法をみて、著者は自分でも実践できると確信ししょぼい喫茶店を開くことを決意する。喫茶店を開くための物件を借りるには100万円ほどかかることが分かったが、彼の手元にはお金がない。

元資金不足をTwitterで呟いたところ、100万円を出資してくれる人が見つかる。同時にしょぼい喫茶店で働きたいと言う元看護師でうつ病になってしまったおりんさんとTwitter経由で出会い、一緒に働くことになる。

2018年3月に喫茶店をオープンさせることに成功。開店直後はメディアに取り上げられ繁盛していたが、しばらくすると客が一人も来ない危機に直面する。このままではやばいと考え、イベント、モーニング、ランチ、ファンクラブなどを企画し、試行錯誤する。結局、一発逆転は無かったものの、喫茶店というコミュニティを維持し、地道で泥臭い日々を毎日続けて行くことが大事なことだと考えるようになる。

感想

読みやすくて面白い。大学生の就活に対する苦悩と喫茶店経営者としてのチャレンジがドキュメンタリーとして、誠実に描かれている。高校、大学と進んできた人にとって、就職せずに喫茶店を開くという選択はとても勇気の要ることだと思う。その決断力と実際に店舗をオープンさせた行動力をただただ尊敬する。

日本では、大学卒業後就活してサラリーマンになるのが当たり前になっているが、本のように自分でお店を持つことがもっと一般的になって欲しいと思う。会社の歯車として働くことは悪くないが、もっと色んな選択肢があるはずだし幸せになる方法は一通りではない。今後、お店がどうのように成長していくのかに見守っていきたい。